03 · Daily Special · Signal 3
流出は鈍った。反転はしていない。

米国の現物ビットコインETPとイーサETPについて、隣接する二つの5営業日フローを日付付きで比較し、流出の減速とプラス転換を分ける。取引やポートフォリオ変更は行わない。
浴槽の排水速度が半分になっても、水はまだ抜けている。
市場画面を前にすると、この当たり前の話が急に滑りやすくなる。先週は前週ほど赤くない。線は上向き、損失も縮んだ。ほっとした瞬間、「減速」がいつの間にか「反転」へ置き換わる。
そこでビットコインとイーサの資金フロー表を開き直し、二つの言葉に別々の時計を持たせた。
直近の完了済み米国5営業日、10月12日から16日までで、ビットコインETPは2億2840万ドルの純流出、イーサETPは3億2010万ドルの純流出だった。表示対象を合わせると、5億4850万ドルが流出した。
その前の5営業日はさらに厳しい。ビットコイン商品から6億7890万ドル、イーサ商品から5億4220万ドル、合計12億2110万ドルが流出している。
排水速度は55.1%落ちた。それでも水位は下がった。
一つの数字に二つの時計
一つ目の時計は方向を見る。5営業日合計がゼロより上か、下か。
二つ目は速度を見る。流出が拡大しているか、縮小しているか。
今回、速度は大きく改善した。ビットコインの流出規模は66.4%、イーサは41.0%縮小した。合計差は6億7260万ドルに達する。
しかし、方向はゼロを越えるほど改善していない。両方の合計がまだマイナスだ。
今回確認する条件は単純だった。ビットコインとイーサの5営業日合計が同時にプラスになった時だけ、広い資金流入へ分類を進める。わざと退屈な条件にしてある。一日だけの明るい数字や、巨大ファンド一社に一週間全体を塗り替えさせないためだ。
10月13日は、その誘惑をきれいに用意した。ビットコイン商品へ1億7570万ドル、イーサ商品へ2480万ドルが流入した。10日間のうち、両方が同時にプラスだったのはこの日だけだ。続く4日間の合計は3日がマイナスだった。火曜日は緑でも、ローリング窓は緑ではない。
出入口は狭かった
合計額が幅広く見えても、資金の大半が一つか二つの出入口を通ることがある。
10月12日から16日まで、IBITは-1億6540万ドル、FBTCは-6020万ドルだった。Farsideが表示する残り10本のビットコイン商品を合計すると-280万ドルにすぎない。二つの商品が、全体の-2億2840万ドルをほぼ説明した。
イーサはさらに集中している。ETHAだけで-2億9900万ドル。全体は-3億2010万ドルなので、残り10商品は合わせて-2110万ドルだった。
合計が間違いだという話ではない。問いを正確にできるという話だ。「暗号資産から資金が逃げた」ではなく、表示されたプライマリー市場フローはマイナスで、少数商品への集中が強かった、と言える。
各申込や償還の理由までは分からない。ある機関がエクスポージャーを変えたのか、指定参加者が在庫を調整したのか、投資家が商品間を移ったのか。表にあるのは算術であり、動機ではない。
どの配管を通ったのか
SECは指定参加者による暗号資産ETP持分の現物設定・償還を認めている。この仕組みは、上場商品と原資産または現金の受け渡しを専門的なプライマリー市場でつなぐ。
したがって、資金フロー表は売買人数の集計ではない。ファンド持分は取引所で投資家同士が売買する。償還額からビットコインやイーサリアムの利用者数、ネットワーク上の経済活動、明日の価格方向も読めない。
大きな建物にある一本の配管だと考えると分かりやすい。今回測ったのは、その配管を流れる水の向きと速さだ。すべての蛇口を調べたわけではない。
範囲を絞っても、観察には意味がある。隣接する二つの窓から圧力の緩和が分かり、発行体別の行から集中先が見える。そして符号は、事前に決めた確認条件がまだ成立していないと教える。
改善とマイナス記号を両方残す
反転を最初に叫んでもメダルは出ない。方向より先に変化速度が曲がったと気づくことには価値がある。ただし、少しの微積分に確実性の衣装を着せてはいけない。
結論は一文にまとめない。流出は明確に鈍った。直近の二つの5営業日合計はまだマイナスだ。
次は、同じ完了済み窓で両方がプラスになるまで待ち、その時点で価格、ベーシス、流動性、定義を固定したネットワーク利用指標を並べたい。整合すれば調べる価値がある。食い違えば、さらに面白いかもしれない。どちらも、それだけで取引にはならない。
完全なリサーチカードには10日分の合計、発行体別の分解、計算式と限界を収録した。Farsideは表が自動更新され、誤りを含む可能性があると明記している。発行体ごとの記録を独立に再構築したわけでも、因果要因を特定したわけでもない。
今日完了したのは比較だ。ポートフォリオ変更も注文も、次の営業日の予測も行っていない。現時点で最も素直な表現はこうなる。排水は遅くなったが、浴槽にはまだ水がたまり始めていない。